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フェアトレードとは?ーマークから歴史まで初心者向け記事ー

SDGs

フェアトレード ロゴコーヒーを買う人なら、一度は見たことがあるであろう緑と青を背景に、人が上へと手を大きく振りかぶっているマーク。
これは「国際フェアトレード認証ラベル」と呼ばれるものです。
誰もが一度は聞いたことがあるであろう「フェアトレード」について解説していきます!

改めてフェアトレードとは?

歪みを正す仕組み

フェアトレード、直訳すると「公平・公正な貿易」
小規模農家はマーケットの情報や市場へのアクセス手段がない場合、中間業者に買い取ってもらい、その中間業者がさらに大きな市場へと繋げていきます。
しかし、この小規模農家へ十分な利益が支払われないことも…
そのために子どもも働かざるを得ない地域もあります。
他にも、生産量をあげるために先進国では禁止されている薬剤を使い、体に影響がでてしまったというニュースもあります。
中間者・消費者があまりに強く、生産者が半ば虐げられているような状態といっても過言ではありません。
このような歪んだ貿易を公平・公正にするための仕組みが「フェアトレード」です。
適正な価格で取引、さらに継続することで生活改善や自立を目指していきます。 赤い実の採取

フェアトレードの10原則

フェアトレード団体が活動の中で遵守すべきこととして10個の原則がWFTO(世界フェアトレード機関)によって掲げられています。
1.  生産者に仕事の機会を提供する
2.  事業の透明性を保つ
3.  公正な取引を実践する
4.  生産者に公正な対価を支払う
5.  児童労働および強制労働を排除する
6.  差別をせず、男女平等と結社の自由を守る
7.  安全で健康的な労働条件を守る
8.  生産者のキャパシティ・ビルディングを支援する
9.  フェアトレードを推進する
10.  環境に配慮する

国際フェアトレード基準とは?

緑と青をバックに人が手を上げるマークのついたコーヒー。
このような国際フェアトレード認証ラベルのついた商品は、
原料の生産から製品になるまでの全ての工程で、国際フェアトレード基準に則り私たちの目の前に辿り着いた
ことを約束された製品である証です。
この基準は、あらゆる面で公平公正を期し、持続可能を目指すものとして設定されています。

経済的基準 社会的基準 環境的基準
●フェアトレード最低価格の保証
●フェアトレード・プレミアムの支払い
●長期的な取引の促進
●必要に応じた前払いの保証など
●安全な労働環境
●民主的な運営
●差別の禁止
●児童労働・強制労働の禁止など
●農薬・薬品の使用削減と適正使用
●有機栽培の奨励
●土壌・水源・生物多様性の保全
●遺伝子組み換え品の禁止など
表1 国際フェアトレード基準の原則 フェアトレードジャパン 
https://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/intl_standard.php

☆フェアトレードプレミアムとは良いものを作ったらその分上乗せするボーナスのようなもの

国際フェアトレード認証ラベルを得るには?

フェアトレード製品であることを消費者に一目で伝えることのできる認証ラベル。
1997年に設立された国際フェアトレードラベル機構によって、2002年にそれまで各国バラバラだったデザインを統一したラベルにすべく、誕生しました。
日本では、FLJ(フェアトレード・ラベル・ジャパン)と契約することによって得られます。
上記にあげた国際フェアトレード基準を全てクリアしなければなりません。
認証を受けた後も報告はもちろん、監査を受けなければなりません。
そうしてようやく認証ラベルを得ることができるのです。

FLJ(フェアトレード・ラベル・ジャパン)とは?

国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)の構成メンバーとして、1993年に発足しました。
国際フェアトレード認証ラベルのライセンス事業と製品認証事業などを行っています

特定非営利活動法人 フェアトレード・ラベル・ジャパン (通称:フェアトレード ジャパン)
〒103-0006
東京都中央区日本橋富沢町11-6 英守東京ビル3階
電話:03-5652-4846  FAX:03-5652-4847
http://www.fairtrade-jp.org/

他にもフェアトレードの認証マークがある!

次いで見たことが多いものといえば、青と緑の人が折り重なって丸になっているフェアトレード団体(WFTO)マークではないでしょうか?
WFTO マーク
これは、WFTO(世界フェアトレード機関 :World Fair Trade Organization)に加盟し生産者の労働条件、賃金、児童労働、環境などに関して基準を満たしていることを認められた団体が取得するマークです。

世界フェアトレード組織
GodfriedBomansstraat 8–3、4103
WR Culemborg、
オランダ
Eメール:info@wfto.com
https://wfto.com/

この2つだけでなく、各団体や企業が独自の基準で製造されたフェアトレードに関するマークやラベルがあります。
団体によっては上記2つの国際認証より高い基準を設定しクリアしているものもあり、団体や企業の取り組みや透明性をよく確認することが大切と言えるでしょう。

フェアトレードの歴史

1946年にプエルトリコの女性たちが作った手芸品を購入し、車のトランクで売り始めたのが始まりと
言われています。(現在、アメリカのNPO団体 Ten Thousand Villages/テンサウザンビレッジ)
貧しい途上国への一方的な「援助」というスタイルではなく、買い手売り手として対等な立場で将来的な自立を目指す新しい形…
そうして初期は種工芸品を中心に、フェアトレードがはじまりました。
1970年代に入るとコーヒー、そして紅茶やココア、砂糖、ワインなど工芸品だけでなく、食品へと幅が広がっていきました。
アメリカ、ヨーロッパ、オランダから始まったフェアトレードは、1989年に国際フェアトレード連盟が設立され、世界的なネットワークとなりました。

フェアトレードの目指す先

児童報告書によれば、アフリカでは5人に1人の子供が児童労働に従事しているといいます。
「貧困のために勉学の機会がない」
→「脱却しようにもやり方が分からない」
→「貧しいまま&子供も貧困状態に」
という貧困の悪循環に陥ってしまうのです。
フェアトレードは
・生産者や労働者の生活向上
・環境、地域への投資
・子どもの教育の機会の増加
 など
社会的にに不利な立場におかれている人々の生活向上を可能にするアプローチです。
最終的には、経済支援・事業支援を続けることによってフェアトレードという枠組みを超え、その地域に棲まう人々の自力で事業が成り立つようになるのが理想です。
それを叶えるには、一時的ではなく【持続的】であることが重要です。
そして、ルワンダには実際に叶えたコーヒー豆の生産者グループもいます。
出先のお店で格安な商品を見たとき、「ラッキー」だけでなく、その背景がどうなっているか、目を向けていきたいですね。

自然の中で緑の小枝を手に持っている

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