Less is Moreという選択ーアップサイクルブランド「MODECO/モデコ」よりー

SDGs

アップサイクル製品を展開するブランド「MODECO/モデコ」

フワッと体温が上がるような、心に突き刺さるそのデザイン

「廃棄物となるものからその特性を活かした新たなものづくり」リサイクルの一個先のエコアクション、アップサイクル。
モードファッションとアップサイクルを融合したブランド「MODECO/モデコ」はそのお洒落なデザインでエシカルファッション愛好者の心を鷲掴みにしています。

https://modeco-brand.com/ec/

その大きな特徴一つに、一つの素材からだけではなく、様々な素材をそれぞれの見た目を活かしたデザインをつくりあげている点が挙げられます。
捨てるにはもったいない、でも様々な理由で廃棄となった綺麗な廃材を新しい形へデザインしています。

FIREMAN MATERIAL(消防服)

消防服からバッグへ
火の現場へ駆け込む消防服には、1600℃もの熱に30秒間耐える性能を持つものもあります。
抗菌消臭性や通気性もあり、その上、軽量。
とても優れた性質ですが、消防服の行末は基本的に埋め立てによる廃棄となります。
その耐熱性などの特性のために、特有の化学繊維が使われている消防服は土に還ることはありません。
そんな地域ごとに違うデザインの消防服を一つ一つ丁寧に洗ったり、裁断したり、縫い合わせたり…
そうしてできたバックは世界に一つだけの、オリジナルの一点ものです。

FLOORING MATERIAL(フローリングの廃材)

フローリング素材からバッグへ
高級ブランドにも引けを取らない木目調が味となるエレガントなバック。
それは、建築廃材のフローリングからできています。
クラシックなスタイルにもドレスコードにも、いろんなファッションに合わせることのできる上品なデザインに魅了されます。

SEAT BELT AND TIRE TUBE MATERIAL(シートベルトとタイヤチューブ)

複数の素材がつなぎ合わされてできたそのバックは、黒や白を基調としたシックなデザインでありながら、一枚一枚の少し違う光沢のユニークさや色のグラデーションが目を惹きます。
デザイナーの出身地である愛知県は、織田信長の時代からものづくりが盛んだったと言われ、特に自動車産業が盛んで日本の大手自動車メーカーのトヨタ自動車株式会社が有名です。
このバックは、自動車産業における、命を守るシートベルトとタイヤのインナーチューブの廃材からつくられています。
スーツ姿にもよく似合うそのバックは、特に環境問題に関心のある男性から人気を博しています。
シートベルトとタイヤのインナーチューブからバッグへ

またMODECOでは国境を超えたアップサイクルをも行っています。
スウェーデンの新進のデザインを提供するテキスタイルブランド「spira/スピラ」とタッグを組み、その余剰在庫からもバックを製作しています。
「With Spira/ウィズスピラ」という名前のそのコレクションは、北欧ならではの色彩豊かな自然と科学が融合したようなデザインが魅力的です。
他にもレーシングスーツからバックを製作するなど、MODECOは年々前進を続けています。

Less is More(レス イズ モア)という考え方

「少ない方が豊かである」とは??

MODECOは、大切なものにフォーカスし、より豊かな生き方につながる “Less is more”というコンセプトを映し出すスタイルを大切にしています。

( https://modeco-brand.com/ec/about-ja/ )

この “Less is More/レス イズ モア”=「少ない方が多い」「少ない方が豊かである」は20世紀の建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉と云われています。
細部にこだわりながらシンプルに洗練された建築をデザインし、近代建築の三代巨匠の1人に数えられます。
“Less is more”は、代表作のファンズワース邸などを見て分かるように、必要以上に装飾するのではなく、シンプルに選び抜かれたそれは、より美しく心に寄り添い語りかけてくる…そんなニュアンスです。
建築だけではなく、普段の選び方や「つくる責任・つかう責任」など、これから求められる生き方のヒントと捉えることもできるでしょう。

つかう責任とは選び抜くこと

Less is More の考え方は、最小限にするとイコールである、とは言い切れません。
それはそこに、「More」で表現される豊かさがあるかどうか、です。
必要でないものを必要以上に求めない。
本当に必要か、欲しいのかちゃんと考える。
何となくで買わない。
本当に欲しいと思ったものを選ぶ。
そうやって選び抜かれたものは、心をウキウキさせるような、人生を彩ってくれるような、使うときに少し体温を上げてくれそうな、豊かさを与えてくれるものであることに違いありません。
「これって必要だったっけ?」となるものを少なくし、
「これは本当に欲しい、必要だ」となるものを選ぶ。
Less:少なくするは手段であり、そう選び抜くことで
More:豊かになるという結果を得られるかもしれません。
ショッピングイメージ
サスティナブルな、エシカルな製品を選んだとしても、
もし必要以上に製品を買ってしまったら、果たしてそれはサスティナブルだ、エシカルだと言えるでしょうか?
全部使い切れるでしょうか?
それがまた廃棄されることはないでしょうか?
長く使える、色んな場所で使えるデザイン・設計。
流行りを求めすぎない。
何かを購入する際、未来の自分をも含めたエシカルな選び方、選び抜くことがこれからの私たちに求められています。

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